片付けの際、準備するもの

ひな飾り
  • 布手ぶくろ
  • 羽根バタキ
  • 細筆
  • 人形用防虫剤
  • 人形を包む布・やわらかい紙

片付け・お手入れの仕方

  • 天気が良く、空気の乾いた日に片付けて下さい。羽根バタキでやさしくほこりを払い、細かい箇所は細筆などを使います。
  • 人形の頭や手足に、直接手を触れないようにして下さい。直接触れるとシミがつくことがあるので、布手ぶくろを使います。
  • 髪や衣裳についたほこりは、毛ばたきか柔らかな小型の洋服ブラシで払って下さい。
  • 頭や手足は柔らかい白紙で包むようにして下さい。強く包むと型くずれの原因になりますので、やわらかい紙で包みます。
  • 防虫剤は少なめにしてください。人形の持ち物・台・お道具セット・ぼんぼり・桜・橘などで樹脂製のものは、ナフタリンが溶けることがありますので、入れないで下さい。
  • 片付ける場所は極度に乾燥したり、湿気の多いところは避けて下さい。納戸や押し入れの上の段など高い場所で保管し、カビ・シミ・変色を防ぎます。

年に一度のリフレッシュ 人形の虫干し

天気が良くて乾燥している十月ころ、直射日光が当たらないように注意して、人形の虫干しをすることをおすすめします。

虫干しの後は、はたきなどでほこりを払ってから片付けてください。

片付けの流れ【三段飾りの例】

親王飾りの片付けの場合は、親王飾りの片付けまでの工程をご覧ください。

工程1.

【完成図 三段飾り】
頭や手足にはできるだけ手を触れないようお気を付けください。手袋をなさることをお勧めします。

工程2.

【完成図 親王飾り】

工程3.

【殿の片付け方】
笏(しゃく/右手に持っている細長い板)、刀、纓(えい/殿の冠の後ろについている薄い羽根の様な飾り)を外します。

工程4.

刀を抜いているところ1

工程5.

刀を抜いているところ2

工程6.

纓(えい)を抜いているところ

工程7.

この形で片付けます。
冠(かんむり)は取りません。

工程8.

【姫の片付け方】
手に持っている扇を取ります。

工程9.

この形で片付けます。

工程10.

【殿と姫の付属品の片付け方】
殿から外した付属品です。

工程11.

殿と姫から外した付属品はまとめて保管します。

工程12.

【まねきの片付け方】
まねきは箱にしまいます。

工程13.

【人形の顔の保護の仕方】
埃がかぶらないようお人形を保護していきます。まずティッシュペーパーを人形のお顔の長さに合わせ細長く折り曲げ、お顔にくるくると巻き付けます。

工程14.

ティッシュの上から和紙(または柔らかい紙)を巻きます。どの人形も同様の方法で顔を保護し、保管します。

工程15.

お衣装の埃を毛ばたきでやさしく払います。

工程16.

【殿と姫の箱へのしまい方】
殿と姫を箱にしまいます。

工程17.

箱の出し入れの際、人形が中で動いて傷つくのを避けるため人形と箱の間に詰め紙を入れます。緩衝材は入れすぎてお人形を圧迫しないようにしてください。空いたスペースに殿と姫の付属品およびまねきをしまいます。

工程18.

和紙(または柔らかい紙)で全体を覆います。

工程19.

覆った紙の上に防虫剤(2個程度)を置きます。防虫剤が人形に触れないようご注意ください。
【ひと箱完成】

工程20.

【ぼんぼりの片付け方】
軸の部分とライトの部分に分解し、箱にしまいます。

工程21.

防虫剤をライト部分に入れます。
【ひと箱完成】

工程22.

【屏風の片付け方】
折り曲げて収納します。防虫剤は不要です。
【ひと箱完成】

工程23.

【親王台の片付け方】
下段の木の台の中に上段の畳を入れ、畳部分(人形が乗る部分)をあわせるように重ね、付属の袋に入れて収納します。

工程24.

畳部分を重ねたところ

工程25.

袋に入れているところ

工程26.

箱にしまいます。防虫剤は不要です。
【ひと箱完成】

工程27.

【桜橘の片付け方】
段ボールについている輪ゴムに桜、橘をそれぞれ挟んでしまいます。

工程28.

挟み終わったところ

工程29.

防虫剤を入れてしまいます。
【ひと箱完成】

工程30.

【三人官女の片付け方】
官女が手に持っている島台(または三方)、長柄(ながえ)、提子(ひさげ)を外します。

工程31.

外した付属品は袋に入れて保管します。

工程32.

殿と同様に官女の顔を保護し、箱にしまいます。

工程33.

人形と箱の間に詰め紙を入れます。

工程34.


工程35.

和紙(または柔らかい紙)で全体を覆います。覆った紙の上に防虫剤(2個程度)を置きます。防虫剤が人形に触れないようご注意ください。付属品も一緒の箱に収納します。
【ひと箱完成】

工程36.

【お雛道具の片付け方】

工程37.

三宝・三方(さんぽう・さんぼう/神に供える飲食物、神饌(しんせん)を載せるための台)和紙(または柔らかい紙)で包みます。

工程38.

包んでいるところ

工程39.

瓶子(へいし/神事で酒を入れる器のこと。一対で使用)和紙(または柔らかい紙)で包みます。

工程40.

包んだ瓶子は箱に入れて保管します。

工程41.

水引で飾られた熨斗(のし)
付属の袋に入れて保管します。

工程42.

高杯(こうはい/脚台をもつ器。身分の高い人に献上するための器)と二段重ねの紅白の丸いお餅
高杯は和紙(または柔らかい紙)で包みます。お餅はそのままで結構です。

工程43.

貝桶(かいおけ/貝合せに用いる貝を入れるための二個で一組の道具)
和紙(または柔らかい紙)で包みます。

工程44.

3段目に置いているお道具
左からお駕籠・重箱・御所車
付属の柔らかい紙の袋に入れてそれぞれ保管します。

工程45.

雛道具は間仕切りのある箱で保管します。
三宝、瓶子、熨斗、高杯、餅、貝桶をしまいます。

工程46.

【注意】本来は上述の通り包んでいれます。
三宝、瓶子、高杯を入れます。

工程47.

その上に貝桶を入れます。

工程48.

次に餅を入れます。

工程49.

最後に熨斗を入れます。
【45】の形になります。

工程50.

【注意】本来は上述の通り包んでいれます。
残った小さい方のスペースに重箱、大きい方に駕籠と御所車を入れます。

工程51.

【完成図】

工程52.

和紙(または柔らかい紙)でそれぞれ全体を覆います。防虫剤は不要です。
【ひと箱完成】

工程53.

【段の片付け方】
かけてある毛氈(赤い布)を外したところ

工程54.

スチールの段を外します。
裏向きに置いた太い段の中に細い段をしまいます。

工程55.

その上に表向きの状態で太い段をしまいます。
この形でワンセットとし、スチールの段を重ねていきます。

工程56.

骨組みを解体します。
バツになっている補強部分を畳み、スチール段の上の空いた部分にしまいます。

工程57.

保護の段ボール紙を入れ、上に残りの骨組みをしまいます。
【ひと箱完成】


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